2008 Fiscal Year Annual Research Report
即時荷重時・早期荷重時のインプラント周囲骨代謝活性-骨シンチによる核医学的評価-
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19791425
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐々木 洋人 Tohoku University, 大学院・歯学研究科, 大学院非常勤講師 (60431582)
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Keywords | 即時荷重 / 早期荷重 / インプラント / 骨代謝活性 / オッセオインテグレーション |
Research Abstract |
現在のインプラント治療の最大の関心事は, 患者のQOLを考慮した近年の医療理念に適うオッセオインテグレーション獲得までの期間の短縮となっている. このことから早期に荷重を負荷することによりオッセオインテグレーション獲得までの期間を短縮し, 最終補綴物装着までの期間を飛躍的に短縮することを可能とする即時荷重・早期荷重が注目を浴びている. そこで申請者は, 即時荷重・早期荷重下のインプラント体周囲のオッセオインテグレーションの獲得, 骨代謝の状況を骨シンチグラフィを用いて経時的・定量的に評価し, 過去に行ったオッセオインテグレーション獲得後に荷重を付与するコンベンショナルなモデルと比較・検討した. インプラント埋入当日, 翌日, 3日後に4. 0Nの荷重を付与し,荷重負荷から1, 4, 7, 11, 14, 21, 28, 35日後に骨シンチグラフィによるイメージングを行った結果, 無負荷にてオッセオインテグレーションを獲得するのに要した期間(埋入から4〜6週)とほぼ同じ期間で骨代謝活性のレベルはベースライン付近まで低下した. 即ち即時・早期荷重を行っても, 埋入から4〜6週後には上昇した骨代謝は定常状態にまで低下し, オッセオインテグレーションが獲得されていることが示唆された, また埋入当初から荷重を付与した場合, 無負荷時に比べて骨代謝のピークは上昇し, 翌日・3日後と荷重付与の時期を遅らせるほど骨代謝のピークは高い傾向にあった. このことから, インプラント埋入に伴う骨代謝が開始する前の段階で荷重を負荷することが最も患者に対するストレスが少ないと推測した. そこで, 今後は組織学的な評価と関連させてさらなる検討を加えていく予定である.
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[Presentation] 高解像度PETによるラット抜歯窩歯槽骨および顎関節部の骨代謝動態の検討2008
Author(s)
山本未央, 佐々木洋人, 横山政宣, 渥美知洋, 小山重人, 船木善仁, 菊池洋平, 酒巻学, 山崎浩道, 石井慶造, 佐々木啓一
Organizer
第5回東北大学バイオサイエンスシンポジウム
Place of Presentation
仙台
Year and Date
2008-05-19