2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19791428
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
金澤 学 Tokyo Medical and Dental University, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (80431922)
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Keywords | CAD / CAM / 全部床義歯 / マシニングセンタ |
Research Abstract |
高齢者の多くは義歯を装着しており、新義歯製作の際には、少なく見積もっても10回以上の通院が必要となり、大きな身体的負担となっている。また、義歯製作の技工行程は30年来変わることがなく、煩雑なものである。この行程の省力化と高齢者の通院回数の削減を図るために、CAD/CAM技術を応用し総義歯作製をすること目指した。 今回行った研究ではCAD/CAM技術を応用した義歯の加工精度を検証した。一般的な上顎全部床義歯と人工歯を用意し、コーンビームCTを用いてスキャンした。スキャンしたデータはDicomデータといりスライスデータとなる。このdicomデータをDicom ViewerにてSTL形式の3Dデータに変換した。次に3次元CADソフト(CATIA)を用い全部床義菌をデザインした。全部床義歯の3Dデータから床の部分だけのデータを取り出し、その上に新しく取り込んだ人工歯の3Dデータを用い、人工歯配列を行った。人工歯を配列した後、歯肉を形成し、全部床義歯の形態を完成し、このデータをマスターデータとした。 ここから、人工歯のみを差し引いた形状を作製し、この床のみのデータをとに次3次元CAMソフトを用いて、カッテイングパズを作製し, 同時5軸CNCマシニングセンタを用いて, アクリルレジンを切削加工した。この切削加工された床に人工歯を接着性レジンセメントにて接着させ、全部床義歯を完成させた。 この全部床義歯を3次元デジタイザにてデジタイズし3Dデータを作製した。そして3次元測定ソフトウェアを用いて、この完成義歯の3Dデータとマスターデータを重ね合わせることにより偏差測定を行った。その結果、義歯の切削加工は高く、臨床応用に耐えうる十分な精度を持っているということが明らかとなった。
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