2008 Fiscal Year Annual Research Report
顎関節症発症リスクとしての睡眠時ブラキシズム頻度に関する前向きコホート調査
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19791440
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
坂口 千代美 Okayama University, 医学部・歯学部附属病院, 医員 (50423314)
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Keywords | 睡眠時ブラキシズム / 顎関節症 / 顎関節雑音(クリック) / 咀嚼筋痛 / 貼付型ブラキシズム測定装置 |
Research Abstract |
【緒言】 睡眠時ブラキシズムは, 補綴物・歯周組織に害を及ぼすだけでなく, 咀嚼筋や顎関節障害を発症・継続させる因子として考えられてきた. しかしこれらの関連性については未だ明確な結論は得られていない. そこで我々は, 顎関節症の好発年齢である高校生を対象に疫学研究を行ったところ, ブラキシズム頻度と顎関節雑音(クリック)の関連性が認められた. しかしながら本研究は横断研究であり, ブラキシズム頻度と顎関節障害の因果関係は未だ不明である. そこで本研究では, 先の横断研究の被検者を対象に, 2年後に同一調査を行いブラキシズムと顎関節症発症や症状継続の因果関係を検討した. 【対象と方法】 対象は, 岡山県立高等学校1年生全員321名(男性173名, 女性148名)のうち, 本研究の参加に同意の得られた学生である. 全ての被検者に, RDC/TMDの診断クライテリアに基づき, クリックや頭頸背部筋の圧痛など臨床診査を行った. またこれら被検者に客観的評価が可能となった貼付型ブラキシズム測定装置(Bite Strip)を配布し, 左側咬筋皮膚上に貼付して就寝させた. この方法で, 平成17年度に第一次疫学調査を行い, その調査から2年後に最初に研究に参加してデータの得られたものを対象に第二次疫学調査を行った. そこから得られたデータをもとに, 経時的変動やブラキシズムと顎関節症発症や症状継続の因果関係を検討した. 【結果】 第一次・第二次両調査に参加した113名のうち, Bite Strip未提出・不具合者37名を除いた76名(男性29名, 女性47名)を最終被検者とし, ブラキシズム頻度とクリック・咀嚼筋痛の関連を検討した. その結果, 若年者においてはクリック・咀嚼筋痛症状発症・継続のいずれにも有意なリスク因子とは言えなかった. ただし, クリック・咀嚼筋痛症状発症においては, ブラキシズム頻度が高頻度になるほど相対危険度が高くなる傾向がみられた.
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Research Products
(2 results)