2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19791447
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
的野 良就 Kyushu University, 大学病院, 医員 (30432917)
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Keywords | 細菌 / リン脂質ポリマー / 口腔内ケア |
Research Abstract |
2年目(平成20年度)は、臨床応用を目的とした研究を行った。また、前年度行っていた実験に加え、文献で新たにメチレンブルーを用いて試料に付着したプラーク(S.Mutans)の量を定量化したものがあったので、同様の手順で実験を行ったが有意差のあるデータを得ることは出来なかった。 金属試料と加圧重合レジン試料でのリン脂質ポリマー修飾の有効性は、試料に付着したS.Mutansの量をコロニーカウントする方法で有意差を得ることが出来たが、牛歯を用いた実験では有意差があるデータを得ることが出来なかった。抜髄した牛歯を頬舌的に2分割し、表面を研磨後リン脂質ポリマーにディップコーティング5分、エタノールバス20分、ディップコーティング5分、エタノールバス20分後真空乾燥を半日行い、S.Mutans(UA159株)をBHI培地で1日培養し、付着しているS.Mutansのコロニー数をカウントしたのだが、エナメル質の粗な構造が影響しているのかリン脂質ポリマーの有効性を明らかにすることは出来なかった。 また、in vivoの実験としてレジン床にリン脂質ポリマーを先に述べた手順で、コーティングしたものとしていないものを同一の口腔内にブラッシングせずに装着して付着している菌数の測定を行ったがこの実験も有意差があるデータを得ることが出来なかった。舌癖によってリン脂質ポリマーの剥離が生じるのか、飲食、うがい、唾液の流動性等口腔内では様々な要素があるので実際に数値化するのは困難であった。そこでレジン床の装着日数を増やす等の実験を現在も継続して行っている。
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