2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19791451
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
柳田 廣明 Nagasaki University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (20380925)
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Keywords | 接着耐久性 / プライマー / 表面改質 / 歯科用合金 |
Research Abstract |
本研究の目的は歯科臨床において使用される金属材料と高分子材料の接着耐久性改善である.平成19年度は歯科用合金2種(金合金Type IV,純チタン),前装用コンポジットレジン1種,歯科用多目的接着剤2種,金属表面処理法としてプライマー2種,表面改質法1種を用いた.鋳造試料と各高分子材料との接着における表面処理効果を検討するために次の実験を行った. 1.金合金Type IVおよび純チタンに対して4種の同じ表面処理を施し,前装用コンポジットレジンを接着させた.接着後24時間後と,耐久試験として熱サイクル試験20,000回に供したのちせん断試験にて評価した. 2.純チタンに対して4種の表面処理を施し2種の接着剤に対しての接着を行った.接着後24時間後と熱サイクル耐久試験20,000回を行い各々の接着強さの評価と破断面の観察を行った. 1.において貴金属と非貴金属どちらにも有効な接着前処理とされる4種についての検討を行った.酸性モノマーと硫黄系モノマーを混合したアセトン溶液を塗布するプライマー法について従来の報告では表面改質法と比較して耐水性に劣るといわれていたが本実験においては貴金属・非貴金属いずれに対しても改質法と同等の接着耐久性を示した. 2.において接着剤をTBBを重合開始剤とするものとBPO-3級アミンを重合開始剤とする2種を用い4種の表面処理法との組み合わせを評価した.非貴金属に対しての表面改質法の効果は高いとする報告が多いが本実験においては耐久試験後においてプライマー法と比較して有意に低い値を示した.また,TBBを重合開始剤とする接着剤の有効性が認められた.以上より機能性モノマーを応用するプライマー法が表面改質法と同等の効果が得られる可能性,表面改質法が高分子材料の種類により効果が左右される傾向があることが示唆された.
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Research Products
(2 results)