2007 Fiscal Year Annual Research Report
脳磁図検査による顎変形症術後知覚異常の脳内認知メカニズムの解明
Project/Area Number |
19791484
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小枝 聡子 Tohoku University, 大学院・歯学研究科, 助教 (00400391)
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Keywords | 脳 / 認知 / リハビリテーション / 知覚 |
Research Abstract |
近年、患者のQuality of life(QOL)の向上が重要視されるなかで、手術に伴う術後の知覚変化、機能変化は克服されるべき課題である。口腔外科領域で、下顎枝矢状分割術(SSRO)は最も安定性の高い手術方法の一つであるが、この手術方法の問題点として術後の三叉神経第III枝領域の知覚変化が挙げられる。今回われわれは、顎矯正手術後の患者の知覚変化を高い時間空間分解能を特徴とし非侵襲的検査である脳磁図(magnetoencephalography: MEG)検査にて検討し、脳内での口腔顎顔面領域の知覚変動認識メカニズムを解明、包括的リハビリテーションの確立を目標とした。 顎矯正患者に対し、術前、術後1ヶ月、術後3ヶ月,術後6ヶ月のCPTを計測した。術後、知覚異常の回復傾向をとらえることができた。しかし、CPTは個人、検査日、検査部位の順序による変動がみられるため、健常人ボランテイアよるCPT計測をおこなった。さらにMEG検査による知覚客観的評価をおこない、それぞれの知覚検査を比較検討する予定である。顎変形症患者の術後経過をMEGで解析するにあたり、矯正装置によるノイズ、適切な刺激装置の開発が問題点として挙げられた。異なる材質の矯正装置を装着した健常人ボランテイアによるMEG検査をおこない、ノイズ発生の有無を検討した。また従来の電気刺激以外に触覚のみの刺激が可能な刺激装置を開発中である。 これまで知覚の客観的評価は困難とされ、さまざまな試みがなされてきた。知覚の脳内認知メカニズムは複雑であるが、MEG検査による体性感覚メカニズムを解明することによって、知覚異常に対するリハビリテーション、治療法の確立に大きく貢献できるものと考えられる
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Research Products
(1 results)