2008 Fiscal Year Annual Research Report
Wntシグナル伝達系を介する細胞間接着分子カドヘリンの制御機構の解明
Project/Area Number |
19791514
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
村田 真穂 Kobe University, 医学部・附属病院, 医員 (00444604)
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Keywords | カドヘリン / 細胞・組織 / 蛋白質 |
Research Abstract |
本研究の目的は、末梢神経再生過程におけるカドヘリンファミリーおよびそれらと細胞質内で結合する各種カテニンの発現部位を超微形態学的に明らかにし、そこにシグナル分子(Wnt、Rhoファミリー、IQGAP1)がどのように関連するのかを解明することである。 まず、マウス坐骨神経における軸索-シュワン細胞の細胞間接着様式を明らかにすることを目的に、αEカテニン、αNカテニン、βカテニン、OB-カドヘリン、M-カドヘリン、K-カドヘリン、Integrin linked kinase(ILK)の発現の有無、および超微形態学的な局在の観察を行った。正常坐骨神経を用いて、ウエスタンブロットにて上記タンパクの発現があることを確認した。次に、間接酵素抗体法による免疫電顕の結果、αEカテニン、αNカテニン、βカテニン、OB-カドヘリンの免疫反応は、無髄および有髄神経のシュワン細胞と軸索の細胞質内に認められた。これらは細胞膜の裏打ちに限局しておらず、細胞質内全体にび漫性に認められた。この結果を考察するために、ILKについても免疫電顕にて観察を行ったところ、同様に、無髄および有髄神経のシュワン細胞と軸索の細胞質内に認められた。現在、結紮損傷を加えた神経組織でのβカテニンのタンパク量の時間的変化を検討するためにウエスタンブロットを用いた実験を継続中である。またカテニンの細胞質内でのび慢性の発現に関わっていると考えられるWnt、Rhoファミリー、IQGAP1等の抗体を用いて、免疫反応を観察していく予定である。
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Research Products
(2 results)