2008 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト唾液腺腫瘍におけるCENP-H遺伝子の発現および機能解析
Project/Area Number |
19791519
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
重石 英生 Hiroshima University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (90397943)
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Keywords | 細胞周期 |
Research Abstract |
口腔扁平上皮癌におけるCENP-Hの発現解析を行った結果, 口腔扁平上皮癌でのCENP-H mRNAの発現は正常歯肉および上皮異形成症に比較して亢進していた. また口腔扁平上皮癌においては, CENP-Hの発現レベルが高い例では, Ki-67 labeling indexが有意に高いことが判明した. 以上より, CENP-Hの高発現を示す口腔扁平上皮癌は高い増殖能を持つことを既に報告した(Oncol Rep. 2006 ; 156 : 1071-5). 今回, 唾液腺腫瘍におけるCENP-Hの発現を明らかにする目的で, 当科にて手術時に摘出した唾液腺腫瘍におけるCENP-Hの発現と臨床病理学的指標や転移および予後との関わりについて検討した. その結果, CENP-Hの過剰発現と, その遺伝子発現と腫瘍の増殖活性との間の相関関係を認めた. (Oral Sience International. 2008 Vol5. No. 1). このことは, CENP-H遺伝子が唾液腺悪性腫瘍の増殖において重要な役割を担っていることを示唆するものである. また、CENP-Hの高い発現は, 悪性腫瘍における細胞分裂の増加や細胞周期制御の異常を示すだけでなく, CENP-Hの過剰な発現が, 悪性転化にも関わっている可能性を示唆している. 今回, 唾液腺腫瘍においてCENP-H遺伝子の過剰発現が明らかとなったことは臨床病理学的にも大変意義のあるものであると考えられる。
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Research Products
(2 results)