2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19791536
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
岸 輝樹 Yokohama City University, 医学研究科, 特別研究員 (70448679)
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Keywords | 唾液腺 / 幹細胞 / 移植 / 再生 / 口腔乾燥症 |
Research Abstract |
(1)FACSによる唾液腺幹細胞の分離と特性解析 ラットの唾液腺細胞をFluorescence Activated Cell Sorting(FACS)とモノクロナール抗体を用いた精度の高い細胞分離法を用いてErythroid cell、CD45、ICAM-1(Intercellular Adhesion Mollecule-1)、MHC class1(OX18)これらの細胞表面マーカーの発現に基づいて回収した。各細胞画分をクローナルな培養系を用いて解析することにより。Erythroid cell^-CD45^-ICAM-1^+OX18^+の細胞画分にコロニー形成能の高い細胞が含まれていることがわかった。さらに、この細胞画分から得られた単一細胞由来のコロニーが、腺房細胞の分化マーカーであるaquaporin5(AQP5)、導管細胞の分化マーカーであるcytokeratin18(CK18)、S100protein、筋上皮細胞の分化マーカーであるsmooth muscle actin(SMA)を発現していることがRT-PCR,免疫染色の解析によりわかった。Erythroid cell^-CD45^-ICAM-1^+OX18^+の細胞画分にひとつの細胞から唾液腺全種類の細胞に分化しうる増殖能の旺盛な唾液腺幹・前駆細胞が含まれている可能性が示唆された。 (2)細胞移植による生体内における唾液腺組織の再構築法の開発 ラットの顎下腺を切除しその顎下腺細胞をコラゲナーゼにより分散後コラーゲンスポンジに播種した。そのスポンジを顎下腺を切除したラットの下顎歯肉骨膜下に移植した。移植後5週目に組織学的解析により導管様構造がコラーゲンスポンジ内に確認され、CK18、S100、などの導管細胞マーカーが確認された。この方法は自己細胞移植の方法として有用となる可能性が高い。
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