2009 Fiscal Year Annual Research Report
慢性筋性顎関節症のセロトニン機能異常による中枢痛覚過敏化と下行性抑制系不全の関与
Project/Area Number |
19791542
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
村岡 渡 Keio University, 医学部, 共同研究員 (70317254)
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Keywords | 慢性筋性顎関節症 / 時間的加重 / セロトニン関連遺伝子 |
Research Abstract |
本研究の目的は、難治性の慢性筋性顎関節症の原因を、セロトニン機能異常による中枢痛覚過敏化と下行性抑制系不全による影響と考え、その病態解明と臨床における治療法の確立をめざすことであった。3年目である本年は、「時間的加重による調査」を開始し、併せて筋・筋膜痛による関連痛の測定も行った。咬筋、側頭筋、胸鎖乳突筋を触診し、トリガーポイントによる関連痛を部位、範囲においてマッピングを行った。関連痛が生じるまでの時間や、筋圧痛の程度および活動性/潜在性トリガーポイントについても評価した。関連痛に関しては単独でデータ解析を行い、5th International Conference on Orofacial Pain and Temporomandibular Disordersにおいて発表を行った。トリガーポイントの活動性は現病歴や予後に影響することが考えられ、中枢痛覚過敏のひとつの指標となる可能性が示唆された。また、セロトニン関連遺伝子多型を調べ下行性抑制系への素因的な関与を評価するために血液検体からDNAを抽出し、電気泳動によりセロトニントランスポーター(5HTT)遺伝子の5HTTLPR(serotonin transporter gene polymorphism within the promoter region)において、S(short)、L(long)、XL(extra long)という3種類のアリルの判定を行った。今後も被験者登録を継続し、各調査結果と遺伝子多型解析結果との相関性を統計的に解析して慢性筋性顎関節症に対する中枢痛覚過敏および下行性抑制系の関与を評価する予定である。
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Research Products
(1 results)