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2008 Fiscal Year Annual Research Report

静脈内鎮静法の脳循環調節機能に及ぼす影響

Research Project

Project/Area Number 19791551
Research InstitutionNihon University

Principal Investigator

小川 洋二郎  Nihon University, 医学部, 研究員 (60434073)

Keywords静脈内鎮静法 / 脳血流自動調節能 / プロポフォール / ミダゾラム
Research Abstract

歯科治療時に生じる全身偶発症で特に多い神経性ショックや過換気症候群は, 脳血流の供給不足による一過性のめまいや意識障害を特徴とする. これら全身偶発症の予防および精神的緊張の緩和のために, 歯科口腔外科領域においてプロポフォールやミダゾラムなどによる静脈内鎮静法が有効に行われている. しかし, 静脈内鎮静法によって精神的緊張の緩和が得られたとしても, 投与された鎮静薬によって血圧の変化を緩衝し脳に一定の血液を供給する機構 : 脳血流自動調節能が障害されれば, 歯科治療によって誘発された血圧の変化が軽度でも脳血流量が大きく変化し, 一過性の脳貧血を生じる可能性がある. しかし, 静脈内鎮静法が脳循環調節機能に及ぼす影響については充分な検討が成されていない. 本研究では, 平成19年度から20年度の2ヵ年において, プロポフォールとミダズラムによる静脈内鎮静法が脳血流自動調節能に及ぼす影響について検討を行った. その結果, 両鎮静共に脳血流量の低下が生じたものの, ミダズラム鎮静のみが脳血流自動調節能の増強を導いた. これまでプロポフォールとミダゾラムは脳血流量を低下させるが, 自律神経系や脳血管への作用が両鎮静薬では異なることが指摘されていたため, 脳循環調節のメカニズムに及ぼす影響も異なることを予測していた. 本研究結果により, 両鎮静薬では脳循環調節への影響が異なり, ミダズラム鎮静の方が脳血流自動調節能の増強により安定した脳循環環境を維持できることが明らかとなった.

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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