2007 Fiscal Year Annual Research Report
口腔領域の発生、分化における転写活性制御機構の組織学的解析
Project/Area Number |
19791560
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大島 昇平 Hokkaido University, 大学院・歯学研究科, 助教 (00374546)
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Keywords | 歯胚 / 発生 / カルシニューリン / マウス / in situ hybridization / 免疫組織 |
Research Abstract |
生後1、3、7、14日、3、4週齢のマウスを麻酔下にて4%パラフォルムアルデヒドリン酸緩衝液を使って懽流固定を行い、歯胚領域を含む顎顔面部を摘出した。得られた試料をEDTAによる脱灰過程を経て、パラフィン包埋した。各パラフィン包埋されたサンプルについて、歯胚領域を含む5μmの厚さのパラフィン切片を作成し、免疫組織化学法を行った。抗体は北海道大学大学院医学研究科解剖発生学講座よりカルシニューリンAサブユニット(Aalpha、 Abeta、 Agamma)に対するウサギポリクローナル抗体の供与を受けた。カルシニューリンAalpha、 Abetaサブユニットはすべての発育段階において歯胚領域を含む広い領域で発現が認められた。カルシニューリンAgammaサブユニットは発現が認められなかった。以前に行った未脱灰凍結切片を用いたアイソトープ(P^<33>)によるin situ hybridization法と未脱灰パラフィン切片を用いた免疫組織化学法では、カルシニューリンAgammaサブユニットは生後歯胚領域に発現が認められた。しかし、in situ hybridization法と免疫組織化学法の結果がどちらも非特異的反応である可能性があった。そこでカルシニューリンAgammaサブユニットの生後歯胚領域での発現についてさらに検討を行うことにした。カルシニューリンAgammaサブユニットのDIGラベリングcRNAプローブを購入し、脱灰パラフィン切片を用いてin situ hybridization法を行った。結果としてはカルシニューリンAgammaサブユニットの発現は確認できなかった。in situ hybridization法も免疫組織化学法も試料作成時に脱灰過程が加わると検出感度が低下する事もあるため、試料調整時の条件設定の検討が必要になると思われた。
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