2007 Fiscal Year Annual Research Report
シグナル伝達物質としてのアメロジェニンスプライシングアイソフォームの生物学的機能
Project/Area Number |
19791562
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
春山 直人 Tohoku University, 大学院・歯学研究科, 助教 (70359529)
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Keywords | アメロジェニン / エナメルタンパク / スプライスアイソフォーム / シグナル伝達 |
Research Abstract |
本研究の目的は、異なる分化段階を持つ代表的な間葉系細胞株に対するエナメルタンパクの影響、とくにアメロジェニン蛋白アイソフォームのM180とLRAPの影響を解析することで、間葉系細胞分化に与えるシグナル伝達物質としてのアメロジェニンの機能を解明することであり、今年度はアイソフォームタンパクの発現精製を目的とし、可能であれば種々の間葉系細胞株に添加してその作用を見ることが計画されていた。 まず、マウスの歯より得られたRNAからM180とLRAPのcDNAをRT-PCR法により増幅し、蛋白発現ベクター(pEF6V5His)にサブクローニングを行った。DNAシークエンスを確認後、これらをCOS7細胞に改良リポフェクション法にて遺伝子導入した。蛋白が正常に発現されることを、培養上清を用いWesternblotting法により確認を行ったが、発現量が低くニッケルビーズによる回収を試みても引き続いて行われる予定の実験に必要な量を回収できる見込みはなかった。そこで、リコンビナントアメロジェニン(ヒスチジンンタグ付きM180、LRAP)の培養細胞からの回収精製を行うために、使用するほ乳類細胞を変え、ベクターも他のものに変えてみたが(pCEP4ベクターと293EBNA細胞の大量発現系)、細胞による糖鎖修飾の違いのためか、予測されるサイズのタンパクとともにもう一つきわめて近いサイズのサイズをもったタンパクが発現し、目的タンパクを分離することができなかった。そこで、現在はさらに異なるベクターにサブクローニングをおこない(pcDNA3.1Myc-his)、目的のタンパク回収を試みている。
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