2007 Fiscal Year Annual Research Report
身体抑制ストレス反応に対する幼少期母子分離の影響 -中枢神経系メカニズムの解明-
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19791591
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
松本 祐子 Kagoshima University, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (20315443)
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Keywords | ラット / カテコールアミン作動性ニューロン / 6-OHDA |
Research Abstract |
平成19年度は上行性カテコールアミン作動性ニューロン遮断ラットを作製するための予備実験を行った。 ラット脳内の視床下部室傍核のカテコールアミン作動性ニューロンが存在する部位を探し当て、また確実に刺入・注入してカテコールアミン作動性ニューロンを遮断することが目的である。 ラットを麻酔下で定位脳固定装置に固定し、頭蓋骨に歯科用ドリルを用いて小さな穴を開け、上行性カテコールアミン作動性ニューロンが存在すると予測される部位に30G針を挿入し、6-hydroxydopamine (6-OHDA)溶液をimfusion pumpを用いて1pl/minの速度で注入した。 ラットを断頭後、視床下部室傍核(PVN)をpunch-outし、撹拌・遠心分離後、Lowry法を用いて組織蛋白量を、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)でカテコールアミン量を測定した。PVNにおけるカテコールアミン濃度を生理的食塩水を注入した対照群と比較して、カテコールアミンの枯渇を確認した。 実験の結果、カテコールアミン作動性ニューロン存在部位の定位脳座標は、視床下部室傍核(PVN)内のブレグマから2.7mm後方、正中線から0.5mm側方、脳表面から深さ8.0mmの部位にほぼ同定できた。 平成20年度は、母子分離ラットを作製し、生後初期に母子分離を受けたラットの成長後のストレス反応に上行性カテコールアミン作動性ニューロンがどのように関与しているかを調べる予定である。
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