2007 Fiscal Year Annual Research Report
先天的遺伝子変異のある脳神経性骨縫合部成長の力学的負荷に対する遺伝子変化の研究
Project/Area Number |
19791596
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
柴崎 礼子 Showa University, 歯学部, 助教 (30384340)
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Keywords | 脳・神経 / 遺伝子 / 先天性 / 青縫合部 / バイオメカニクス |
Research Abstract |
頭蓋骨縫合部癒合についての研究は、1980年代後半から、頭蓋骨早期癒合症の治療を目標に、各々の縫合部について、その癒合のメカニズムが解明されつつある。同症状を持つ場合、殆どが顎顔面領域における変形を併発し、上顎骨複合体あるいは下顎骨に至ることが殆どである。同症状に対する治療は、脳発達を障害することに対する対症療法としての骨再建術、また最近では骨延長術が広く用いられてきている。その利点としては、小児の骨新生能力を加味した、骨移植なしに骨量を増加させることが可能である点が挙げられる。しかし、同症状に対する根治療法"早期癒合の予防"を行い、癒合による顎顔面の変形なしに、"成長"を従来のレールのままに誘導する、更には、早期癒合の可能性のある縫合部でも縫合部成長促進を可能にすることが望まれている。 本研究において"各個体の成長段階にあった機能的均衡のとれた縫合性成長の誘導"を施行するために、レーザーマイクロダイセクション(LCM)を用いた細胞の機能解析による骨縫合部癒合のメカニズムの解明を行い、頭蓋骨バイオメカニクスの変化の一部を解析し、これらの情報を基に、縫合部組織および脳硬膜の神経性骨新生への力学的負荷による影響や顎顔面成長の変化を、さらに、先天性遺伝子変異個体(骨形成不全等)に対しても解析している。
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