2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19791611
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小澤 康宏 Osaka University, 歯学部・附属病院, 医員 (30448146)
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Keywords | 歯根膜組織 / 特異的発現分子 / PLAP-1 |
Research Abstract |
1)培養歯根膜細胞を用いたPLAP-1発現調節機構の解析 ヒト歯根膜細胞(HPDL)を石灰化誘導培地中にて長期培養することにより、同細胞を硬組織形成細胞へと分化誘導した際のPLAP-1遺伝子発現変化をRT-PCR法により解析した。その結果、HPDLの石灰化度の上昇に伴ってPLAP-1遺伝子発現の上昇が認められた。 2)各種サイトカイン刺激によるPLAP-1発現調節機構の解析 HPDLに様々なサイトカインを作用させ、その条件下におけるPLAP-l遺伝子発現変化をRT-PCR法により解析した。その結果、硬組織形成細胞への分化誘導能を持つサイトカインであるBMP-2刺激によりPLAP-1遺伝子発現の上昇が認められた。また、BMP-2刺激によりPLAP-1タンパク質の発現についても上昇が認められた。 3)in vivoこおけるPLAP-1遺伝子発現の局在解析 4週齢マウスの上顎臼歯の組織切片を用いたi n situハイブリダイゼーションにより、PLAP-1遺伝子発現の局在解析を行った。その結果、PLAP-1遺伝子は歯根膜組織に選択的に発現していることが示された。 4)リコンビナントPLAP-1タンパク質を用いたPLAP-1機能解析 大腸菌由来リコンビナントPLAP-Iタンパク質を歯根膜細胞培養系に添加するとBMP-2誘導性の細胞分化を抑制することが明らかとなった。 今回の結果からPLAP-1が歯根膜組織に恒常的に発現し、その恒常性の維持に重要な役割を担っていることが強く示唆された。 現在、リコンビナントPLAP-1タンパク質を用いて、タンパク質レベルからのPLAP-1機能解析を進行している。
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