2008 Fiscal Year Annual Research Report
ケモカインからみた歯周炎病変局所浸潤リンパ球の組織破壊への関与に対する研究
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19791616
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
細川 義隆 The University of Tokushima, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (90346601)
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Keywords | 歯周炎 / ケモカイン / サイトカイン / 線維芽細胞 |
Research Abstract |
歯周炎はプラーク中に含まれる歯周病原性細菌により惹起される慢性炎症性疾患でT細胞などの免疫担当細胞と線維芽細胞との複雑な相互作用によって病変が形成されていることが報告されている。ケモカインはサイトカインの一種であり、炎症性細胞などの遊走、浸潤に関与していることが報告されている。その中の一つCXCL 10はTh1細胞の遊走に関与していることが報告されているが、歯周炎での発現ならびにその役割については明らかとなっていない。本研究ではCXCL 10に着目し、歯周組織の主な構成細胞の一つであるヒト歯肉線維芽細胞(HGF)のCXCL 10産生に対する解析を行った。 HGFはIL-1 beta, TNF-alphaならびにIFN-gamma刺激によりCXCL 10産生が誘導された。また、TNF-alphaとIFN-gammaは相乗的にHGFからのCXCL 10産生を増強した。一方、Th2サイトカインであるIL-4とIL-13はTNF-alphaあるいはIFN-gammaが誘導したCXCL 10産生を抑制した。また、Th17サイトカインであるIL-17AおよびIL-22はIFN-gammaが誘導したCXCL 10産生は増強したが、TNF-alphaが誘導したCXCL 10産生は抑制した。さらに、regulatory T細胞が産生するIL-10はTNF-alphaあるいはIFN-gammaが誘導したCXCL 10産生を抑制したが、TGF-beta 1はTNF-alphaが誘導したCXCL 10産生は抑制したが、IFN-gammaが誘導したCXCL 10産生は増強した。 これらの結果より、HGFのCXCL 10産生は様々なサイトカインによりコントロールされていることが明らかとなった。また、CXCL 10はTh1細胞浸潤に関連していることより、歯周炎病変局所において多くのサイトカインによってTh1細胞浸潤は調節されていることが示唆された。
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Research Products
(10 results)