2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19791623
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
高根 正敏 Nihon University, 歯学部, 助教 (40349965)
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Keywords | 唾液検査 / 歯周病 / 酸化ストレス / 活性酸素 / 抗酸化力 / 歯周病原菌 |
Research Abstract |
【目的】 唾液検査は、検体の採取法が容易であり、無痛下で採取が可能で、生体への侵襲がないなど、特にスクリーニング検査に有用である。以前我々は、活性酸素による酸化ストレスが歯周病の病態に関与し、酸化ストレスマーカーである8-OHdGが唾液中に検出され、健常者に比べ歯周病患者で高かったこと、歯周病患者においては初期治療により臨床症状の改善と共に8-OHdG濃度が低下すること、唾液中の8-OHdG濃度は特に予後不良歯の歯肉溝滲出液の影響を受けていること、唾液中の歯周病原性細菌の割合と8-OHdG濃度には相関が認められたことを発見し、唾液は歯周病患者のスクリーニングに有用であることを報告した。本研究では、さらに唾液中の抗酸化力を測定し、唾液中の歯周病原菌や8-OHdG濃度、抗酸化力、臨床パラメーターの関係を見出し、唾液検査の有用性を検討するものである。 【結果】 1) 唾液中の抗酸化力はP. gingivalisの細菌数と相関が認められた(r=-0.50,P>0.05)。 2) 唾液中の抗酸化力は臨床パラメータやP. gingivalis以外の歯周病原菌(A. actinomycetemcomitans、 T.forsy thia)とは相関が認められなかった。 【考察】 唾液中の抗酸化力はP. gingivalisの細菌数と相関が認められたことから、唾液中の抗酸化力測定は、歯周病患者の唾液検査項目として利用できる可能性があると考えられる。
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Research Products
(1 results)