2007 Fiscal Year Annual Research Report
P.gingivalis感染予防のための安全・有効な経口,経鼻ワクチンの開発
Project/Area Number |
19791624
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
橋爪 智美 Nihon University, 松戸歯学部, 助手 (50419785)
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Keywords | Porphyromonas gingivalis / 40k-OMP / コレラ毒素 / 歯周病予防 |
Research Abstract |
本研究では、有効な歯周病予防ワクチンの開発を目的としている。口腔は唾液由来の粘膜免疫システムと歯肉溝滲出液由来の全身系免疫システムが働くため、経口、経鼻免疫方は大変有効である。そこで、まず、BALB/cマウスに歯周病原性細菌Porphromonas gingivalisの主要な病原因子である外膜タンパク40k-OMPとアジュバントとしてコレラ毒素(nCT)または安全性を改善した無毒化コレラ毒素Aサブユニット(mCTA)と大腸菌易熱性毒素Bサブユニット(LTB)のキメラ分子であるmCTA/LTBの混合液を経鼻投与し、唾液中、血清中の40k-OMP特異的IgG、IgA抗体価の経時的変化をELISA法で調べた。その結果、1年間という長期にわたり、40k-OMP+mCTA/LTB投与群は、40k-OMP+nCT投与群と同レベルで血清中に抗原特異的IgGを誘導保持された。唾液中抗原特異的IgA量は野生型CTを投与した群の方が高いレベルで保持された。また、免疫マウスより脾臓、唾液腺および頸部リンパ節よりリンパ球を分離し、40k-OMP特異的IgG、IgA抗体産生細胞数をELISPOT法にて測定したところ、ELISA法の結果を裏づける結果となった。一方、血清中抗原特異的lgE量は、野生型CT投与群に比較しmCTA/LTB投与群では低くなるという結果が得られた。次にワクチン投与したマウスより得られた40k-OMP特異的抗体により前処理したP.gingivalisの菌体またはベジクルをS.gordoniiと混合し、P.gingivalisの凝集活性に対する阻害効果を測定したところ、顕著に共凝集活性を阻害した。また、マウスの血液に対して、40k-OMP特異的抗体は赤血球凝集阻害効果を示した。
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Research Products
(1 results)