2008 Fiscal Year Annual Research Report
顎骨および咀嚼筋に対するIGF-Iのアンチエイジング作用の解明
Project/Area Number |
19791631
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小嶋 郁穂 Tohoku University, 病院, 医員 (80447169)
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Keywords | IGF-I / 下顎頭 / 軟骨性成長 |
Research Abstract |
IGF-Iは、下垂体より分泌される成長ホルモンの影響下に、主に肝臓の成長ホルモン受容体を介して産生され、種々の組織の成長促進作用を有する。IGF-Iと骨の関係として、IGF-Iは骨芽細胞、軟骨芽細胞の分化・増殖を促進し骨成長を誘導することが知られている。これまでの研究において、IGF-Iにより下顎骨は上顎骨や大腿骨と比較して有意に過成長し、特に下顎骨体部と下顎頭が過成長することが明らかとなった。本研究においては、下顎骨歯列弓の形態変化および下顎頭の組織学的変化について検討した。 実験動物は10週齢Wistar系ラットを用い、IGF-I群にはIGF-I製剤を、対照群には生理食塩水を背部皮下組織に4週間持続投与し、投与中止直後に下顎骨を摘出した。下顎骨歯列弓の形態変化は、IGF-I投与開始からIGF-I投与中止直後まで毎週経時的に下顎骨歯列弓の歯型を採得し、形態計測をおこなった。下顎頭の組織学的変化として、下顎頭軟骨層の厚さ、骨基質面積比、骨芽細胞数、破骨細胞数を計測した。 本年度の研究成果として、ラットへのIGF-Iの持続投与により、下顎骨は歯列弓の幅が大きくなり、また下顎頭軟骨層の厚さ、骨基質面積比、骨芽細胞数はいずれも増加することが明らかとなった。また、破骨細胞数に変化はみられなかった。以上により下顎骨の過成長は、下顎頭の軟骨性成長によりひき起こしている可能性が示唆された。
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Research Products
(4 results)