2009 Fiscal Year Annual Research Report
中学生の精神的負担感による心身症状の現状調査とそのサポートシステムの構築
Project/Area Number |
19791648
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
佐々木 百恵 University of Fukui, 医学部, 助教 (00422668)
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Keywords | 中学生 / ストレス / 心身症状 / サポート |
Research Abstract |
本研究では,中学生を対象に精神的負担感による心身症状とその要因,及び中学生が必要としている援助方法を明確にすることを目的に研究を推進してきた。本年度は,質問紙調査によるデータ収集と分析を中心に実施した。調査の実施にあたり,福井大学医学部倫理審査委員会の承認を得た。対象者が所属する中学校の市教育委員会もしくは学校長に研究の趣旨等を説明し,同意の得られた教育機関(3施設)に通学する中学生(1年生~3年生)計722名に対し,無記名自記式質問紙を用いた集団調査法にて調査を実施した。質問紙は,中学生の日常生活状況と日常行動について研究者が独自に作成したものと,ストレスとその影響因子を測定するPublic Health Research Foundation Type Stress Inventory : PSI(中学生用)を用いた。調査内容は,中学生の日常生活状況及び行動として,1日の活動時間や休日の過ごし方等,ストレスと影響因子として,ストレス反応,ストレッサー,ソーシャルサポートについて調査した。対象者722名のうち,回収は681名(回収率94.3%),有効回答数586名(81.1%)であった。中学生の日常生活状況と心身症状との関連,心身症状とソーシャルサポートとの関連について分析した。その結果,ストレス反応の中でも疲労感や倦怠感集中力不足を訴える中学生が多かった。今後は,今回の結果を関連する学会で発表予定であり,精神的負担と心身症状との関連及びその要因について検討すると共に分析を進めていき,中学生が必要としている援助方法や教育のあり方について提案する。
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