2008 Fiscal Year Annual Research Report
出生直後のwell-being新生児の呼吸確立援助についての科学的検証
Project/Area Number |
19791649
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
高橋 由紀 Nagoya University, 医学部, 助教 (80346478)
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Keywords | 新生児 / 呼吸確立 / 出生ストレス / 唾液中コルチゾール / カンガルーケア / 酸素飽和度 |
Research Abstract |
本年度は、well-beingで出生した新生児の呼吸確立時における、ストレス関連ホルモン(唾液中コルチゾール含有量)の経時的変化を明らかにするために研究に取り組んだ。 対象は、母子ともに妊娠経過に異常がなく、両親より研究参加の代諾が得られ出生直後の気道吸引がなく、skin-to-skin careを実施した新生児72名であった。 母親の平均年齢は29.2±5.19(歳)、平均妊娠目数は279.1±7.58(日)、分娩第1期所要時間586.8±586.2(分)、分娩第2期所要時間52.5±69.8(分)、分娩第3期所要時間5.54±2.14(分)であった。新生児の平均出生体重は3121.1±398.02(g)、1分後アプガールスコア8.8±0.78(点)、5分後アプガールスコア9.4±0.48(点)、臍帯動脈血pH7.2±0.07であった。新生児のストレス関連ホルモンは、出生時、生後20分、生後90分、生後120分の4時点で唾液採取を行った。その結果それぞれの時点での唾液中コルチゾール濃度は、8.0±6.35(μg/dl)、5.6±4.43(μg/dl)、5.3±4.60(μg/dl)、2.6±2.28(μg/dl)であった。この結果から、気道吸引がなくwell-beingで出生した新生児の呼吸確立時のストレス関連ホルモンは、経時的に減少する傾向を認めた。今後は、対象者を増やし気道吸引の有無による出生後の新生児のストレス関連ホルモンの変化を比較することで、助産実践の効果を検証していきたい。
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