2008 Fiscal Year Annual Research Report
インターネット上の健康情報の活用に向けての評価方法の開発
Project/Area Number |
19791656
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Research Institution | Iwate Prefectural University |
Principal Investigator |
遠藤 良仁 Iwate Prefectural University, 看護学部, 助手 (00438087)
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Keywords | 看護情報学 / コンシューマヘルスインフォマティクス / 健康情報の消費者 / インターネット / 健康情報 / 評価 / 判断 |
Research Abstract |
最終年度の目標は、健康情報検索に関する患者教育用の教材を作成し、さらに教材を改善することである。まず、前年度の看護学生対象のアンケート調査を分析し、健康情報の評価方法に関する学習の必要性を認識している者は約8割、学習経験者は約5割、学習経験者の方が未学習者よりも有意に学習の必要性を認識している者が多いことが明らかとなった。また、健康情報の管理者や出典を重視する傾向が報告されている英語圏の一般市民を対象にした調査と比較して、本調査ではウェブサイトの管理者やスポンサーの詳細を重視する割合が3割未満であり、看護学生は健康情報の発信者や組織に対する関心が低いことが示唆された。分析結果をもとに主に英語圏で発表されている健康情報の評価基準をカテゴリー化した13項目と、項目ごとに看護学生が「重視」の程度を自己評価した結果に対して重視する必要がある理由や説明書きを加えた教材素案を作成した。次に、協力の得られた看護専門学校で素案を用いて授業を実施し、授業後のアンケート調査にて評価した。その結果、効果としては学生の健康情報の発信者や出典への関心の高まりを示す記述が多くみられ、改善点としては具体的な検索方法や信頼できる情報源の紹介などの希望が寄せられた。この評価を参考に、(1)健康情報の評価基準、(2)健康情報の検索方法、(3)有用な健康情報の情報源リンク集、(4)健康情報の評価に関する調査結果という構成に改善した。今回開発した教材の内容は、看護情報学の分野でも新しい視点であり、看護学生や看護師にとっても自らの健康情報の評価方法を学ぶ上で有用な内容といえる。さらに、健康情報の収集方法、評価方法、有用な情報源が明確に確認できるようになり、患者教育にも活用できる教材となった。
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Research Products
(2 results)