2008 Fiscal Year Annual Research Report
救急領域における救命救急処置を受ける患者家族への情報提供モデルの開発
Project/Area Number |
19791661
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
森木 ゆう子 Osaka Prefecture University, 看護学部, 助教 (70374163)
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Keywords | 救急領域 / 患者家族 / 情報提供モデル |
Research Abstract |
本年度は、危機的状況にいる患者家族をとりまく医療関係者の中で看護師がどのようなコミュニケーションを行っているのかを明らかにすることを目的とし、救急医療施設に勤務する熟練看護師16名にコミュニケーションに関する半構成的インタビューを行った。インタビューで得られたデータは、質的に内容を分析した。 救命救急処置場面で主に家族とかかわる看護師(以下、家族担当看護師とする)は、家族の来院時直後から家族とかかわり、家族から得た情報は、救命救急処置に関係する内容から優先的に処置に携わるリーダー医師に大きな声で伝えている。この際、救命救急処置場面で直接患者の処置に係わる看護師(以下、処置担当君護師とする)も耳を傾け、同じ情報を共有している。また、処置担当看護師も患者家族に関する情報を入手あるいは発信する際はリーダー医師を通して行っている。 各看護師が、情報を発信する際の技として、「情報の中心はリーダー医師とする」「発信する際のタイミングを見極める」「あやふやな情報は発信しない」「ポイントのみ端的にする」「必ず相手に伝わっているのか声を出して確認・返事を求める」などがあった。 また、勤務全体のリーダー看護師が処置室と病室の調整を円滑に進めている場合は、処置室と病室共に業務の流れが良くなり、スムーズに処置室から病室に患者の移送ができたりしていることから、救命救急処置場面で患者や家族と直接かかわらないが、勤務全体のリーダー看護師の果たす役割が大きいと考える。 そして、様々な診療科の医師や医療従事者が救命救急処置場面にかかわるため、日頃から積極的にスタッフ間のコミュニケーションを図るよう心がけている熟練看護師が多かった。
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