2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19791665
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
藤井 宏子 Prefectural University of Hiroshima, 保健福祉学部, 助教 (80403781)
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Keywords | 新卒看護職 / 早期離職 / 要因 |
Research Abstract |
新卒看護職の早期離職が9%で推移していることを背景に,離職要因の検討に向けてキャリア発達上の課題でもある社会化の観点から先行研究をレビューした。本年度は,(1)社会化の理論に関する整理,(2)新卒看護職や会社に勤務する新卒者の離職の要因について文献検討および調査を実施した。 (1)社会化の理論整理 社会化理論に関する古典から近年の流れまでを整理した結果,本研究を進めるにあたり社会化理論を用いることは妥当であることが示唆された。現在,社会化理論から派生した理論についても検討中である。今後も関連分野における文献レビューから,新卒者の職業生活に関連する要因について検討していく必要がある。 (2)離職要因について 新卒看護職の離職は教育と実践の乖離などが背景にあるといわれている。しかし,若い看護職が離職に至った要因について,統計的に明示されていないことが確認された。そこで,今年度は20代の看護職200名余りに対してWeb調査を行ったところ,96名から回答が得られ,離職経験のある対象者は半数以上であることが示された。その結果,教育と実践の乖離以外にも身体的・肉体的疲労等が要因として上位に挙げられた。同時に,20代の会社員120名に対して同様の項目からなる調査を行ったところ,離職要因が看護職と同じく高い項目と異なる項目があることが示された。以上の結果から,若い看護職の離職要因には会社員とは異なる独自の要因があることが示唆された。
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