2008 Fiscal Year Annual Research Report
看護技術によって生じる主観的快と自律神経活動の関連
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19791670
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
江上 京里 Tokyo Women's Medical University, 看護学部, 助教 (70385467)
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Keywords | 温罨法 / 自律神経活動 |
Research Abstract |
平成20年4月〜8月<文献研究> 当該テーマの看護技術の効果を明らかにする上で、温罨法ケアを取り上げ、統合的文献レビューを行った。結果、実施されている温罨法の方法は様々であり、部位や温度の違いによる効果の差についてはまだ明らかになっていないことが示唆された。この結果は日本看護技術学会誌に投稿し総説としてまとめた。 平成20年9月〜11月<実験研究1> 文献レビューの結果をもとに、後頚部温罨法の温度に着目し、約60度の蒸しタオルもしくは40度の温熱シートによる心身の変化を記述することを目的として温罨法ケア介入による実験研究を実施した。効果指標として皮膚温(後頚部・手掌・足背)、深部体温(前額部・足底)、心拍変動解析(HRV)、皮膚電気伝導水準(SCL)、快不快の質問紙を測定した。結果、温熱シートによる後頚部温罨法は、SCLで示されるようなストレスを低下させたと考えられた。特に心身の沈静効果をねらうのであれば、温度は、SCLを低く維持し、副交感神経上昇の可能性のある40度程度が効果的である。また、温熱刺激は足背の皮膚温を維持したため、末梢の循環障害の緩和が期待される。この結果は平成21年8月の日本看護研究学会で発表する予定である。 平成21年12月〜3月<実験研究2> 現在、研究の対象者を自律神経失調をきたしやすいといわれている更年期の女性にしぼり、<実験研究1>で得られた40度の温罨法で "交感神経活動の抑制" すなわち "ストレスの軽減" の効果が得られるのか、追試を行う計画で、倫理審査委員会に申請中である。
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Research Products
(1 results)