2007 Fiscal Year Annual Research Report
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19791677
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Research Institution | Yokkaichi Nursing and Medical Care University |
Principal Investigator |
高橋 悦子 Yokkaichi Nursing and Medical Care University, 看護学部, 助教 (00435554)
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Keywords | 看護学 / 看護ケアの質 |
Research Abstract |
本研究は、質の高い看護ケアの構造化とそれに関連する要因を規定することを全体構想としている。本研究の具体的な目的は、看護ケアの全体像の把握を行い、実際の看護ケアの提供に影響を与える因子を明らかにすることである。平成19年度は、看護ケアの全体像を具体的に把握すること、ケア提供者が考える質の高い看護ケアとは何かということを把握するため、これまで取り組んできた看護業務観察調査のデータおよび看護実践者へのヒアリングおよび文献を活用し看護ケアの分類を行った。看護業務観察調査で測定された看護ケアを看護QA研究会が開発した「看護ケアの質 質問紙」にて規定されている11項目のカテゴリー(食事、排泄、清潔、活動、環境・休息、検査、症状、治療、対人関係、姿勢)別に分類・検討した。特に、質の高い看護ケアと関連が強いと申請者が考えている2つの能力、すなわち、看護の専門性を発揮するための能力(臨床的判断力・アセスメント能力)や調整能力(コーディネイト能力・リーダーシップ能力)に関するケアの提供状況に注目したところ、これらが単独で実施されているのは、業務開始前後(休憩含む)の申し送り時やケア方針を決定するチームカンファレンスなどの限定された時間であった。看護の専門性を発揮するための能力や調整能力に関するケアのほとんどが前述の11項目に分類されているケアを実施している際に同時に行われていることが明らかになった。さらに、中堅看護師のヒアリング調査より、危険予知や安全・確実なケア提供など「安全」をキーワードとしたケア(環境整備、情報収集、医師等との連携)への取り組みも質の高いケアとして重要であることが示唆された。
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Research Products
(1 results)