2009 Fiscal Year Annual Research Report
男性2型糖尿病患者の心筋梗塞予防に向けた職場のソーシャルサポートに関する研究
Project/Area Number |
19791691
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
恒川 育代 Gifu University, 医学部, 助教 (70402162)
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Keywords | 糖尿病 / 看護学 |
Research Abstract |
本研究の目的は、男性2型糖尿病患者が心筋梗塞に罹患することを予防するために、職場のソーシャルサポート、職場環境、糖尿病の自己管理の実態を調査し、心筋梗塞を予防できる職場のソーシャルサポートの効果と改善の方法の提案をすることである。昨年度は、実態調査のために作成した調査票を専門的知識の提供者に提示し、指導を受けた。本年度は、専門的知識の提供者からの指導をもとに文献を再検討し、調査票を含む研究計画の見直しを行った。見直した主な内容は、本研究の対象者を男性限定から性別を問わないことにしたことである。これまで男性対象としていたのは、職場のソーシャルサポートや自己管理に性差が明らかになっていたためである。職場のソーシャルサポートの文献の再検討をしてみると、一例では職場のソーシャルサポートと虚血性心疾患と関連がなかった女性対象の先行文献(Kuper et al., 2006)は、職場のソーシャルサポートの質問の合計と虚血性心疾患との関連を統計学的に検討していた。一方、本研究は心筋梗塞を予防するために少しでも糖尿病自己管理を円滑に行えるよう職場のソーシャルサポートに関する改善案を提示することを目的とした調査であるため、ソーシャルサポートの質問項目ごとに分析を行う予定である。そのため、上記の文献のような調査結果では本研究において対象を男性限定にする根拠となる文献とはいえないことが再検討の結果わかった。また、自己管理における性差は、職業の有無を調整せず検討を行っている文献もあった。そのため、本研究では性差の影響を統計的に調整することとし、性差を問わずデータ収集をすることにした。以上の見直しにより、対象を男性に限定した場合と比較して性差を含めより詳細に職場のソーシャルサポートの改善案が提示でき、さらに対象者を限定しないことにより、より早く目標人数のデータ収集ができると考えられる。
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