2009 Fiscal Year Annual Research Report
小児ターミナルケアに携わる若手看護師への教育支援に関する基礎的研究
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19791703
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
橋本 浩子 The University of Tokushima, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (80403682)
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Keywords | 小児 / ターミナルケア / 若手看講師 / 教育支援 |
Research Abstract |
本研究は、小児のターミナルケアに携わる若手看護師への教育支援を検討するために、小児ターミナルケアにおいて若手看護師が経験した困難とその対処について明らかにすることを目的としている。小児という特性および看護師の経験年数が、困難やその対処に及ぼす影響に着目して、小児ターミナルケアに携わった経験のある若手看護師3名、経験を積んだ看護師5名と、成人のターミナルケアに携わった経験のある若手看護師3名の合計11名への半構成的面接を行い、面接内容を分析した。今年度は、小児の若手および経験を積んだ看護師、成人の若手看護師という3つのグループにおける類似性と相違性に関して比較、検討を行った。その結果、小児のターミナルケアに携わる若手看護師の困難は、予後不良の子どもをみる辛さ、時間がない、というターミナルケアに携わる看護師に共通した内容に加えて、どうしていいか分からない、自信がなく不安、という若手看護師に共通した内容、さらに、母親の存在に萎縮する、ターミナルケアに携わる緊張、という小児の若手看護師のみに抽出された内容によって構成されていた。困難への対処として、相談することはターミナルケアに携わる看護師に共通していたが、若手看護師ではその対象は同期の看護師や先輩看護師、医師であった。また一方で、分からないけど尋ねにくい、という対処も若手看護師に共通していた。これらに加えて、少し引いた関わり、子どもを通して母親へ関わる、先輩看護師の実践を参考にする、という内容が抽出された。小児ターミナルケアに携わる若手看護師に対しては、子どもと家族への身体的、精神的援助において、先輩看護師の判断や行動の意味を学ぶことができるように先輩看護師のモデリングが必要であり、また若手看護師が困難を感じた時に安心して相談することができ、先輩看護師等とその経験を振り返って新しい気付きを得られるような支援の必要性が示唆された。
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Research Products
(1 results)