2007 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝教育プログラムを応用したダウン症児のきょうだいへの支援
Project/Area Number |
19791706
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
森藤 香奈子 Nagasaki University, 医歯薬学総合研究科, 助教 (70404209)
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Keywords | 遺伝教育 / きょうだい支援 |
Research Abstract |
染色体障害児・者を支える会に調査協力を依頼し会員154家族に対してアンケート調査を実施した。保護者へは障害児とそのきょうだいの順位と年齢、きょうだいへの説明の有無や相談内容、きょうだいの会開催の賛否、自由意見の項目を調査した。きょうだいへのアンケートは各家族の対象者の数が不明であったため、保護者用のアンケート送付封筒に各3部ずつ同封し、小学校4年生以上のきょうだいが対象であること、きょうだいがアンケートに回答することに保護者が同意した場合にのみ保護者から手渡し、きょうだい自身が投函する方法をとった。きょうだいへの質問は、友達から障害を持つ同胞のことで質問されていやな気持ちになったことがないか、同胞の障害をみんなに知ってほしいと思うか、他の人に話したいと思うかなどである。 アンケートは保護者が38通(24.7%)、きょうだいは24通(対象者総数不明)の回答を得た。保護者アンケートでは、きょうだいケアという言葉を聞いたことがあるかについては全体の60.5%があると回答した。きょうだいをもつ回答者の58.8%がきょうだいから障害のある同胞について何らかの相談をうけていて、79.4%がきょうだいへ聞きたいことがあると回答した。また88.2%がきょうだいにつらい思いをさせたと思うと感じていた。きょうだいへは94.1%がなんちかの説明がされていたり、説明がされていた。きょうだいの会を開催することに関しては94.7%が賛成と答えた。 きょうだいアンケートは9〜21才平均13.4才の24名(男12名、女12名)からの回答を得た。75%が障害のある同胞について友達から嫌な質問をされたことがあると答えた。また障害について70.9%が「知りたい」、58.3%が「みんなに知ってほしい」と回答しているが、自分から話したいと考えているのは37.5%であった。 以上の結果をふまえ、きょうだいの思いにそったきょうだい支援の方法を再検討する必要がある。
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