2009 Fiscal Year Annual Research Report
トランスセオレティカル・モデルに基づくメタボリックシンドローム予防に関する検討
Project/Area Number |
19791718
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Research Institution | Fukuoka Prefectural University |
Principal Investigator |
藤野 靖博 Fukuoka Prefectural University, 看護学部, 助教 (20405559)
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Keywords | 行動変容 / トランスセオレティカル・モデル / 歩数 / メタボリックシンドローム予防 |
Research Abstract |
生活習慣記録器のデータと生活活動・食事記録用紙の実際の記録結果から、事前に記載された食生活ステージ・身体活動ステージ評価表によるトランスセオレティカル・モデルのステージ評価と被験者の認識とは異なり、前熟考ステージ・熟考ステージの段階にいる被験者が多いことは前年度から明らかになりつつある。この差異を被験者のモチベーションを保ちながら歩数計のデータや食事記録から得られた栄養素摂取量のデータをわかりやすく提示し、トランスセオレティカル・モデルに基づき介入することで、生活習慣の改善につながる行動変容ができる可能性が示唆されている。生活習慣記録器によるデータ(歩数・消費エネルギー量等)から活動面での明らかな行動変容を示す数値的なデータは得られていないが、生活活動記録用紙とインタビュー結果から、階段を使うようになった等の意識の変化は散見される。食事記録用紙の結果からエネルギー摂取量や栄養素摂取量について明らかな変化は見られないが、今回の介入により食生活について見直しをするきっかけとなり、エネルギー量や栄養素について考えられるようになってきていると考えられる。生活記録器や食事記録用紙から得られた記録をもとに算出したエネルギー消費量・栄養素摂取量については明らかな変化を数値的に示すことは難しいが、このデータをもとにトランスセオリティカル・モデルに基づく関わりをすることで、対象者の行動変容に結びつく可能性が示唆された。今後も引き続き同様の調査を行うことで、被験者の認識と現状の差異についても詳細に把握し行動変容につなげられる可能性を検討していく必要があると考える。
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