2008 Fiscal Year Annual Research Report
地域子育て支援センターにおける看護ケア提供モデルに関する研究
Project/Area Number |
19791719
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Research Institution | Fukuoka Prefectural University |
Principal Investigator |
吉川 未桜 Fukuoka Prefectural University, 看護学部, 助手 (40341523)
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Keywords | 子育て支援 / 看護学 / 支援モデル |
Research Abstract |
本研究の目的は、地域子育て支援センターにおける看護職の機能と専門性を明確化し、看護提供のモデルを作成することである。今年度は、全国の子育て支援センターの施設長.看護職に自記式質問紙を郵送し、支援実態や看護職の必要性に関する認識調査を行った。1401カ所の施設に協力を求め、施設長389名(回収率27.8%)から回答を得た。看護職は83施設115名に協力を依頼し、29名(同25.2%)から回答を得た。 施設長の調査結果の概要は次の通りである。(1)子育て支援センターの看護職在職率は22.4%であり、うち看護師が13.4%、保健師6.1%、助産師2%であった。(2)相談内容は保育保健. 発達・母性衛生. 小児看護・心理など多岐にわたっていた。(3)「専門的な相談の多さ」や「即答を求める保護者への対応の迅速性」「安心」などの理由から、子育て支援センターに看護職は必要という意見が63.5%あった。(4)看護職が専門性を発揮できる支援として、8割以上の施設長が「健康相談」「ホームケアの助言」「健康教育」「受診の判断・相談」「発達相談」「母乳育児支援」「事故.感染予防」「保健・救急対応」等を求めていた。また、6割以上の施設長が「親が障がいをもつ場合の支援」「双子・三つ子の支援」「NICU退院後の支援」「障がいをもつ児への支援」「流産・死産の支援」等を求めていた。(6)看護職は必要ないとする意見も14.7%あった。理由は、地域保健師と連携がある等であった。しかし、看護職に子育て支援の専門性がないことや職務内容の不明確さ、多職種との協働の問題、看護職の専門性の強さによる弊害を指摘する声もあった。 以上、子育て支援センターの看護職に求められる役割と、課題が明らかになった。看護職の結果は、現在分析中であり、今後、施設長の調査結果との比較、インタビューによる質的な調査分析を行い、看護職の支援モデルを検討していく予定である。
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