2007 Fiscal Year Annual Research Report
慢性疾患患児の父親のコーピングに関する研究-コーピング尺度の作成-
Project/Area Number |
19791733
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
納富 史恵 Kurume University, 医学部, 助教 (60421301)
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Keywords | 慢性疾患 / 長期入院 / 父親 / ストレス / コーピング |
Research Abstract |
慢性疾患で入院している子どもを持つ父親が、子どもの入院や入院生活が長期化する中でもたらされるストレスに対してどのようにコーピングしているかを測定するための信頼性と妥当性の高い尺度の開発を行い、父親に対するケアの示唆を得ることを目的として、今年度はコーピング質問紙の作成を行った。調査対象は、K大学医学部付属病院の小児科病棟に慢性疾患で入院している患児の父親で研究参加への同意が得られた9名であった。父親の平均年齢は、37±6.36歳。患児の疾患名は、悪性新生物7名、消化器疾患1名、内分泌疾患1名であった。調査期間は、平成19年8月〜平成19年12月であった。面接場所は、小児科病棟の面談室で、面接回数は各々1回であった。面接は、インタビューガイドを用いた半構造化インタビューを行い、「子どもの入院に対して父親が考えたり努力していること」について質問し、面接内容は父親の承諾を得てICレコーダーに録音した。録音した内容は逐語録におこしデータとした。逐語録の中から父親のコーピングが表出されている部分をLazarus&Folkmanのコーピング尺度を基準としてコード化した。抽出に際し小児看護の領域に携わる専門家および臨床経験の豊富な看護師らと父親のコーピングを測定項目の妥当性について検討した。コーピング質問紙の内容としては、<医療者のサポート><職場のサポート><家族のサポート><生活を立て直す努力><覚悟><前向き思考><冷静な態度><問題への取り組み><回復への希望><成長><情報収集><気分転換><拒否><思考回避><受け入れ><励まし>などがみられた。
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