2007 Fiscal Year Annual Research Report
介護保険施設における高齢者のその人らしい終末期ケアのあり方に関する研究
Project/Area Number |
19791752
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
平松 万由子 Mie University, 医学部, 助助 (50402681)
|
Keywords | 高齢者 / 終末期ケア |
Research Abstract |
平成18年の介護保険制度改正では、新たなサービス体制として、介護老人福祉施設等の看取り加算が創設されるなど高齢者の看取りケアを強化する取り組みが進められており、より鮮明に施設における高齢者終末期ケアの質が問われる状態である。しかし、我が国における高齢者終末期ケアの質の向上に向けての取り組みは、始まったばかりであり、多角的な視点から、より具体的に終末期ケアのあり方について検討していくことが求められている。そこで本研究では、高齢者施設における終末期ケアの実態として、本人及び家族へのインフォームドコンセントが適切になされているのか、現実の施設における終末期ケアの質が保たれているのか、また施設における終末期ケアのシステム上の課題などについて段階的に調査を行い、高齢者の施設における終末期ケアのあり方について、看護職の役割および他職種との連携などの具体的なケアの指針を作成することを目的とし調査を行うこととした。本年度は、前年に行った基礎調査の結果を踏まえ、研究協力に同意の得られた施設において、看取りケアに関する聴き取り調査を行った。一施設につき、(1)看護職1名{リーダー}(2)介護職{リーダー}1名、(3)管理的な立場にある方、(4)ケアマネージャーのうち、参加可能な方を対象としたグループ面接、あるいは個人面接を行い、倫理的配慮として研究依頼時に、研究の目的、回答内容は目的以外に使用しないこと、調査は匿名であり、調査で得られた内容においてもプライバシーが保護されること、調査に協力しなくても不利益が生じないことについての説明を事前に行った。現在、本研究対象である介護保険施設のうち介護老人福祉施設5施設、グループホーム8施設で勤務する職員を対象に聴き取りを行っており、次年度も引き続き聴き取り調査を行う予定である。調査で得られた内容は、今後内容に応じて質的、統計的に分析・集計する予定である。
|