2009 Fiscal Year Annual Research Report
ITを用いた生活習慣改善に向けた支援プログラムの開発
Project/Area Number |
19791761
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
五十嵐 久人 Shinshu University, 医学部, 准教授 (90381079)
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Keywords | インフォメーション・テクノロジー / 生活習慣 / 支援プログラム |
Research Abstract |
本年度は、労働者を対象に定期健康診査受診後の保健行動がどのように決定されているのかを検討するため、健康管理意識、健康診査結果の活用状況、ステージ理論やQOL尺度等を用いた調査を実施、現在も継続中である。健診の委託を受けている事業団の産業医や産業保健師に定期健康診査や保健指導の実施状況について確認したところ、景気後退による健診の費用の抑制などにより、健診項目の縮小や保健指導のための予算の削減が行われており、労働者の健康づくりにとって良い環境であるとは言いにくい現状が示された。 IT機器を用いた健康情報の収集行動については、若年の労働者ほど積極的に情報検索のために活用されており、身近な情報検索ツールとなっている。年齢が高くなるにつれ、IT機器だけでなく、新聞や書籍と言ったものからの情報を得ている割合が増加しており、様々な媒体を活用した健康情報の発信が必要であることが示された。また、日ごろからPCの使用量が多い業務に従事している事務職等では、どの年齢に置いてもIT機器、PCを活用したインターネットによる情報収集が日常的に行われていた。 対象の年齢や使用に慣れたIT機器の違いによって、提供できる健康情報の量や提供方法が異なることやインターネット上には様々な情報が氾濫していることなどから、単純にホームページの作成やE-mailによる一方通行での健康情報の提供では限界があり、労働者が積極的に活用してくれるものではない。今後は、健康情報提供者と利用者が双方向でやり取りのできるシステムについて検討していく必要があると考えられた。
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