2010 Fiscal Year Annual Research Report
ITを用いた生活習慣改善に向けた支援プログラムの開発
Project/Area Number |
19791761
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
五十嵐 久人 信州大学, 医学部, 准教授 (90381079)
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Keywords | インフォメーション・テクノロジー / 生活習慣 / 支援プログラム |
Research Abstract |
1.これまでに収集されたIT機器の活用状況や健康情報の提供方法の違いによる健康への関心度の変化等のデータ分析の実施。 (1)本研究の調査対象者のほぼ全員においてインターネットを使用した健康情報の検索経験があった。年代による差は認められず,インターネットが身近なものであることが認められた。しかし,PC等のIT機器の使用頻度と健康情報の検索頻度は年代により大きな差があり,年齢の若い者ほどIT機器の使用頻度は高いが健康情報の検索頻度は低いことが示された。 (2)健康情報の提供方法の違いによる自身の健康への関心度の変化について確認するため,健康情報の提供方法をホームページを定期的に閲覧してもらう群,E-mailによる提供を行う群,パンフレットで行う群で比較を行った。最も関心度が高まったのはE-mail群であり,次いでホームページ,パンフレットとなった。E-mail群やホームページ群ではPCを使用した健康情報の検索頻度が増えていた。これらの介入を通して非正規雇用者で年齢の若い者ほど健康への関心度が低く,健康情報の提供による変化も少なかった。この事から,生活習慣改善に向けた支援プログラムには雇用形態への配慮も必要であることが考えられた。 2.中小企業労働者を対象に健康診査の活用意識の調査を実施。調査対象者の90%以上が定期健康診断を受診していた。健康診査を健康管理に役立たせようと考えている群は約90%であった。しかし,健康診査が自身の健康管理に役立っているとした群は約60%と差が認められた。役立っていないとした群では,結果の見方が分からない,どう改善してよいのか分からないなど,健診後のフォロー体制に問題があることが示された。健康診査は自身の健康状態を把握し,生活習慣改善の向けた重要な一歩であり,それらを有効できる環境を構築が必要である。
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