2007 Fiscal Year Annual Research Report
世代間交流に焦点を当てた高齢者の生活の質とライフスタイルとの関連
Project/Area Number |
19791766
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Research Institution | Miyagi University |
Principal Investigator |
萩原 潤 Miyagi University, 看護学部, 准教授 (90347203)
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Keywords | 公衆衛生看護 / 高齢者 / QOL / 生きかい |
Research Abstract |
「生きかい」という言葉に代表される現在の生活の満足度が死亡率に影響を与えるという報告があるなど。個人の生活の質(クオリティオブライフ(Quality of Life:QOL))は現在我が国での保健政策の上ても重要な概念となっている。本調査はその生きかいに影響を与えると考えられる生活実態,家族関係やコミュニケーション頻度について調査を行っだものである。 山梨県早川町の一集落住民を対象に面接聞き取り伝によって調査を行った。調査の結果,男性9人,女性13人の22人から調査の同意を得ることができた。対象者の平均年齢は,女性か72.6歳,男性が74.7歳であった。 農作業従事者は全体の約9割の18人であり,一日作業時間は平均3.2時間てあった。多くの方が農業を営み,自家消費によって食生活は成立する対象者か多かった。生き甲斐に「農作業」や「子供や孫に農作物を届ける」といった回答もあり,農業に対する思い入れは大きい対象者か多いことが明らかとなった。 では全く購買活動をしないかと言えはそうではなく,地区内,あるいは地区外での買い物を定期的に行っている。全員か定期的に集落にやってくる移動スーパー,あるいは車で40分程度の所に位置している大型の量販店を利用していた。 出生数は対象者が高齢になるほど多く,当時の対象者の出生行動は全国的な調査と同じ傾向てあった。その子供世代は同じ集落にはいないものの,近隣の昭和町,甲府市など県内にいる場合が多く,少なくとも年に数回の接触はあり,電話などによるコミュニケーション頻度は高いものと考えられた。 今後の検討課題として,対象者数の拡大,ライフスタイルについて定量的な調査手法の導入により,QOLに影響を与えるライフスタイルを浮き彫りにすること,そして中山間地域におけるQOL,あるいはアメニティに関する指標を構築することがあげられる。
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