2009 Fiscal Year Annual Research Report
急性期治療を受ける高齢患者の睡眠の変化とせん妄発症のプロセスの絡みについての研究
Project/Area Number |
19791769
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Research Institution | Niigata College of Nursing |
Principal Investigator |
菅原 峰子 Niigata College of Nursing, 看護学部, 助教 (70398353)
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Keywords | 高齢者 / 急性期 / せん妄 / 睡眠 |
Research Abstract |
本研究は急性期治療を受ける高齢患者、中でも脳梗塞治療を受ける高齢患者のせん妄発症と睡眠を中心とするせん妄発症に関連する因子の実態を明らかにすることを目的とした。 今年度は5施設に協力得て、49名の脳梗塞治療を受ける高齢患者のデータを得た。49名(うち男性28名、57.1%)は平均年齢77.0±8.0歳で、慢性的な疾患を平均1.1個保有し、1名(2.0%)には認知症が、6名(12.2%)には聴覚障害、13名(26.5%)には視覚障害があった。また、19名(38.8%)が左半球の脳梗塞であった。 せん妄は10名(20.4%)に発症した。そのうち6名は中等度以上のせん妄を発症していた。せん妄持続日数は平均4.7日であり、7日間継続した者もいた。 対象者の睡眠の状況は、入院7日間で平均6.1~7.0時間であった。しかし、夜間の睡眠時間0時間という者も存在していた。熟眠感については、入院1日目は熟眠感ありというものが約20%に対し、2日目以降は40%以上となる傾向にあった。各入院日の睡眠時間はせん妄発症者に短い傾向があるのの意ではなかった。また、熟眠感に関しても有意差はないもののせん妄発症者は熟眠感がある者は少ない傾向にあった。 睡眠以外にせん妄発症に関連を示唆された因子として、有意差はないものの右半球の脳梗塞、CRP値、集中治療室の利用、疼痛があった。
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Research Products
(2 results)