2007 Fiscal Year Annual Research Report
地域レベルへの発展までを目指した退職男性のエンパワーメントを促すプログラム研究
Project/Area Number |
19791776
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
滝澤 寛子 The University of Shiga Prefecture, 人間看護学部, 講師 (80293819)
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Keywords | エンパワーメント / 退職 / 地域看護 / 健康教育 |
Research Abstract |
本研究は,退職を健康的な生活を手に入れる契機と捉え,退職者自らが,学習を通して退職後の新たな生き方を見出し実現させていくエンパワーメントの支援方法を探求することを目的としている。特に,対象を退職男性に絞り,今までの職業経験を活かす視点と,コミュニティの一員として自らの存在を位置づけ活動を考える視点を加えて,地域レベルへの発展まで目指したエンパワーメントの育成を探求する。 コミュニティ・エンパワメントの評価枠組みには,中山ら(2006)が明示した「コミュニティ・エンパワメントの構成概念」を用い,初年度(平成19年度)は,その個人領域として「健康に関する認識および保健行動の変容」を捉える尺度を作成し,その妥当性を検討した。質問紙の作成には,筆者が作成した糖尿病セルフケア能力の自己評価表(2006)を退職者用に一部修正して用いた。本質問紙の妥当性の検討と,今後の教育プログラム実施に向けてフィールドを設定し,共同で55〜62歳になる男女2,300人を対象に調査を実施した。調査結果より,個人レベルのエンパワーメント「健康的な生活への取り組み」を捉える尺度を,4段階のリッカートスケールをもつ12項目からなる質問紙に洗練した。また,分析では,「退職した男性」「退職していない就労中の男性」「就労中の女性」「無職の女性」の属性による違いにも着目して,退職男性の健康づくりの特徴について分析を加えているところである。
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