2008 Fiscal Year Annual Research Report
集団健康診査実施場面での保健師の行動に関する実証的研究
Project/Area Number |
19791789
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
原賀 美紀 (三宮 美紀) University of Occupational and Environmental Health, Japan, 産業保健学部, 講師 (70325728)
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Keywords | 集団健康診査 / 特定健康診査 / 実施体制・状況 / 保健師 / 特定保健指導 / 実施場面 |
Research Abstract |
本研究では、集団健康診査実施場面に保健師が従事することの重要性・価値を実証することを日的として実施した。 4月1日より施行された「高齢者の医療の確保に関する法律」において、医療保険者は40歳以上75歳未満の被保険者に対して特定健康診査・特定保健指導の実施が義務付けられるようになった。これまで老人保健法の枠組みの中で実施されていた基本健康診査は、法律や制度とともに健康診査の実施体制についても大きく変更されることが予想されたため、平成20年度は、特定健康診査の実施体制・状況を把握するため、A県内全市町村の平成20年度特定健康診査実施体制・状況(日程・方法・場所等)をホームページまたは広報誌より情報収集を行い、さらに、平成19年度の基本健康診査実施体制・状況との比較を行った。 その結果、健康診査の実施体制・状況について、約8割の市町村がホームページまたは広報誌に掲載されていた。実施日程、方法(個別・集団)、場所数については平成19年度と大きな変化はなかったが、夜間、休日の実施等、受診率向上のための受診しやすい環境、体制づくりをこれまで以上に行っていることがわかった。また、特定健康診査では受診対象者がこれまで以上に明確となったため、受診者にとっては平成19年度までとの違いを理解できにくいことも考えられる。そのため、広報誌等による周知だけでなく、受診券の発行、葉書でのお知らせ等、受診対象者への個別の働きかけにより情報提供と受診勧奨を行っていることがわかった。 保健師活動においては、これまでにも行われてきた健康診査実施後の保健指導だけでなく、健康診査実施中から受診者の受診行動、健康生活の状況や価値観等を把握した上での保健指導が必須であると考える。今後は、健康診査実施場面での保健指導と事後としての保健指導との関連も含めた検討が必要である。
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