2007 Fiscal Year Annual Research Report
ナノバブルと超音波を用いた新しいワクチン接種システムの開発
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19800002
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
堀江 佐知子 Tohoku University, 先進医工学研究機構, 技術補佐員 (90451640)
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Keywords | ナノバブル / 超音波 / ワクチン |
Research Abstract |
本研究の目的は、ナノバブルと超音波を用いた新しいワクチン接種法のためのドラッグデリバリーシステムを開発し、これまで治療が困難であった感染症などの予防や治療に貢献することである。 ワクチン開発に応用できるナノバブルの優れた特質は、ナノバブルに標的細胞に特異的な抗体やリガンドを組み入れ、かつ抗原分子や抗原遺伝子をバブルに内包させることにより、細胞標的性を持ったドラッグデリバリーシステムの担体として利用できる点と、非ウイルス性の遺伝子導入ベクターとして利用できる点にある。さらに、ナノバブルは構造的コンプライアンスから、副刺激分子や共刺激モジュレーター等を抗原分子や抗原遺伝子とともに運搬することが可能である。平成19年度においては、強力な抗原提示細胞である樹状細胞に対して標的性をもたせるために、バブル表層に抗CD11c抗体などを組み込み、,ワクチン誘導のための抗原タンパクや遺伝子を封入した機能性標的型バブルの作製を想定したバブルモデルを作製した。また、このバブルの体内分布の超音波画像でのモニタリングや生体細胞への遺伝子導入効率、さらには、超音波照射とバブル破砕時の組織障害の程度、それに伴なう炎症性細胞浸潤の程度などを検討した。その結果、静脈注射によりバブルがリンパ節に流入し、リンパ節内の樹状細胞に抗原タンパクや遺伝子の導入の可能性であること、バブル破砕時の超音波の強さを調節することにより、照射部に適度な炎症性細胞の集簇を促し、バブル破砕によるアジュバント効果が期待できること、ナノバブル表層への抗体の組み込みが可能なこと、バブル内への抗原タンパクや遺伝子、あるいはアジュバント分子の封入が可能であることなど、本研究を推進する上で極めて重要な知見を得ることができた。
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