2008 Fiscal Year Annual Research Report
成育環境および発達段階を踏まえた食育プログラムの開発
Project/Area Number |
19800006
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
大森 玲子 Utsunomiya University, 教育学部, 准教授 (70447259)
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Keywords | 食育 / 生活習慣 / 地域特性 / 子ども / 就学前児童 / 食教育 |
Research Abstract |
最終年度の本年度は、1.食関連分野における子どもの発達過程調査、2.成育環境を含めた食生活等実態調査、3.成育環境および発達段階を踏まえた食育プログラムの開発、4.就学後の基礎調査を実施した。以下に本年度の成果を示す。 1.子どもの発達段階を踏まえた食育活動の検討学内まなびの森保育園食育実践チームの協力を得て、0〜6歳児の食における発達過程を検証した。調理過程への参加は2歳児クラスから可能であり2歳未満児については見学型と位置付けた。また、好き嫌いの出現は年齢を追うごとに高くなるが、年長児では食の履歴に関する情報を与えることで消失する可能性を見出した。 2.宇都宮市と文京区における食生活実態調査宇都宮市内就学前施設3園(348名)、文京区内就学前施設5園(203名)を対象に食生活等実態調査を実施主た。その結果、文京区在住児に比し宇都宮市在住児は、スナック菓子およびジュース類の摂取率が局いことが明らかとなり、'成育環境による相違のあることが認められた。 3.宇都宮市在住園児の特徴を踏まえた食育プログラムの開発と実践これまでの結果を踏まえ、学内まなびの森保育園食育実践チームと共に食育年間プログラムを作成し、食育の実践を行った。また、保護者への啓発活動として食育フェアを4回実施し、おやつに含まれる糖分、塩分、油分、総集の各編について情報を提供した。保護者に対し食育フェア実施前後にアンケート調査を行った結果、フェア実施により、おやっの与え方に変化を生ずる可能性が期待された。 4.栃木県栄養教諭等に対するヒアリング調査就学前施設と小学校との連携を観点として栄養教諭等18名を対象に研究会を実施した。その結果、現在は小学校内での発達段階に応じた食育活動が主となっており、就学前施設との連携にまで至っていない現状が確認された。系統的・継続的な食育活動を進める上で今後の課題であると思われる。
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