2007 Fiscal Year Annual Research Report
神経活動依存的なドーパミン作動性シナプスの発達・維持・可塑性
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19800012
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
徳岡 宏文 Tokyo Institute of Technology, 大学院・生命理工学研究科, 助教 (10452020)
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Keywords | ドーパミン / シナプス / 神経活動 |
Research Abstract |
ドーパミン作動性神経細胞やシナプスの機能・構造が神経活動によりいかに制御を受けるのかについてはまだ十分理解されていない。この点についてさらに解析を進めるため、まず、マウス中脳ドーパミン作動性神経細胞の初代培養系を立ち上げた。チロシン水酸化酵素(TH)や芳香族アミノ酸脱炭酸酵素(AADC)に対する免疫染色により、ドーパミン作動性神経細胞の存在を確認した。培養初期では成長円錐にチロシン水酸化酵素が局在する事が認められた。また2,3週間の培養の後にはドーパミン作動性神経細胞の軸索が進展し、他の神経細胞の樹状突起と多数の斑点状の接触点を形成することが認められ、またそこにプレシナプスのマーカーであるシナプシンが局在する事が確認された。これにより、本培養系でドーパミン作動性のシナプスが形成されることが示唆された。この系で神経活動を抑えるTTXを2日間投与し、ドーパミン作動性神経細胞の軸索への影響を調べたが、明瞭な形態的な変化は認められなかった。またコンディショナル・ノックアウト・マウスである、Floxed THマウスからも同様の培養を行い、Cre組み換え酵素を発現させるアデノ随伴ウィルス(AAV-Cre)を使いTH遺伝子の欠損を誘導することに成功した。この場合についても、ドーパミン作動性神経細胞の軸索への影響を調べたが、明瞭な形態的な変化は認められなかった。これらの結果より、一時的な神経活動の低下やドーパミン放出の低下は軸索やシナプス形態に大きな影響を与えない事が示唆された。
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