2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19800018
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
舩冨 卓哉 Kyoto University, 学術情報メディアセンター, 助教 (20452310)
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Keywords | コンピュータビジョン / 三次元形状計測 / 計測工学 / 能動型計測 / レーザースキャナ / チンダル現象 / 形状復元 / 光線追跡 |
Research Abstract |
物体にレーザやパターン光などを照射した様子をカメラで観測する能動型の三次元形状計測では,計測対象の凹面形状なども精度良く獲得することが可能であるが,計測対象物体の表面特性として,照射された光をあらゆる方向へ反射(拡散反射)することが必要であるため,例えば金属光沢を持つような物体や黒い物体,透明な物体は計測が困難であった. これに対し本研究では,物体表面での反射光を頼りにするのではなく,照射された光が物体表面に到達するまでの様子をうまく観測し,これを基に形状を計測するアプローチを提案する. CGの分野で物体の見えを表現する手段として,光線1本1本の道筋を扱う光線追跡法という手法が存在し,従来のスキャンライン法は表現できなかった映り込みや影などを表現することが可能となることでCGの表現力が飛躍的に向上した.同様に,形状計測に対しても光線追跡のアプローチを基にした計測を実現することで,さまざまな物体特性を同時に獲得でき,計測能力の飛躍的な向上が見込まれる. CGでは仮想的に光線を照射することができるため,その道筋を計算することができたが,実世界でレーザ光を物体表面に照射したとしても,通常の環境では光の道筋を観測することはできない.このような観測を実現するため,本研究ではチンダル現象を利用した.チンダル現象を利用可能な計測環境を構築するため,本研究では密閉空間にフォグマシンで発生させた煙を充満させ,その中に静置させた計測対象に対してスポットレーザ光を照射した様子をカメラで観測できる計測環境を構築した.
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