2007 Fiscal Year Annual Research Report
時空間伸縮可能な逐次的自己組織化写像に関する研究と実時間人体姿勢計測への応用
Project/Area Number |
19800028
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
島田 敬士 Kyushu University, システム情報科学研究院, 助教 (80452811)
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Keywords | 自己組織化写像 / 追加学習 / 想起 / モーションキャプチャ / ニューラルネットワーク |
Research Abstract |
本研究では、自己組織化写像(SOM)の新たな学習法を確立し、実時間モーションキャプチャシステム(MCS)の頑健化を応用事例として提示する。そのために以下に焦点を当てて研究を行う。 1.これまでに研究代表者らによって研究されているSOMの追加学習法に加え、次元数の異なる学習データの学習法の確立、ならびに学習フェーズとSOMからデータを想起するフェーズとを信頼度に基づいて切り替える方法の確立を目指す。 2.MCSから得られる特徴点情報には信頼度が導入されていないため、特徴点の追跡精度などを基にして信頼度を付加する方法を考案し、MCSとSOMを組み合わせて頑健化を目指す。 まず、SOMの追加学習に関して、従来法ではニューロンの増加に伴い、計算時間も増加傾向にあった。MCSに応用する際には計算時間の安定化が求められるので、SOMの学習法に局所探索法と局所更新法を確立させた。次に、SOMに入力されるデータの次元数が異なる場合(例えば、MCSで一部の特徴点抽出に失敗した場合など)を想定し、SOMを階層的に配置することで、下位の層で次元数の違いを吸収する仕組みを開発した。また、類似データの想起法については、MCSにおいて特徴点の一部が欠落していたり、隠れなどによって観測できなかったりしたときなど信頼度が低い特徴点情報を過去に学習したデータを検索することで類似度の高いニューロンを想起させ、特徴点情報を修正・補完する想起法を確立した。最後に、MCSにおいて実際に人体の姿勢を推定した結果の各部位の3次元特徴点に、人体モデルに基づいて信頼度を付加し、3次元特徴点の追加学習と想起を信頼度に基づいて切り替えて実験を行い、追加学習と想起が適切に行えていることを確認した。
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