2008 Fiscal Year Annual Research Report
インドのマーシャルアーツ、カラリパヤットの動作特性に関する文理融合型研究
Project/Area Number |
19800046
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
高橋 京子 Waseda University, オープン教育センター, 助教 (90454123)
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Keywords | インド / マーシャルアーツ / カラリパヤット / モーションキャプチャ / 動作特性 |
Research Abstract |
本研究は、以下の研究目的、研究実施計画に則して行った。 【研究目的】 1.カラリパヤットの動作分析から、動作特性を把握し、科学的に考察。2.身体トレーニング、健康増進としての機能を体験から実証的に考察。3.どうして舞踊を主とする身体表現の基礎に位置づけられるかの解明。 今年度は、そのデータの編集、解析から、動作特性を把握することに主眼を置いた。代表者によるインタビューおよび、カラリパヤットの体験から、身体トレーニングとしてのカラリパヤットは、基本動作の「メイパヤット」が特徴的な動作であると明らかとなった。そこでモーションキャプチャ(以下、MOCAP)で取得したデータのうち、「メイパヤット」に出てくる(1)「トールドゥ・アマルヌ」(2)「脚のエクササイズ」の動作箇所を選択し、解析対象とした。選択理由は、I. MOCAPで解析可能な長さは、1〜2秒が限度、II.(1)は医学的にも大変重要な動作、III.(2)は全生徒が第一に行うトレーニングのためである。(1)については、左右の骨盤の角度を検討した。一般的には人間の骨盤の動きには左右どちらかに偏りがあると考えられるが、今回の結果からは左右均等であると考えられた。(2)については、左右の脚上げの速度、尾骨付近のマーカーの角度を検討した。特に前者から、一般的には人間の下肢には利き脚、非利き脚があるが、今回の結果からはそれが見られず、左右バランスが良いトレーニングであると考えられた。 【H20年度・研究実施計画】 1.データ編集作業。2.代表者によるカラリパヤット、身体表現の現地調査。3.MOCAPを利用した研究と、代表者による現地での実証的研究から考察。4.3を学会にて発表。 今年度は、比較検討のため代表者を被験者とするMOCAP計測を追加で行い、代表者がインドでカラリパヤットの現地調査を実施、最終的に日本スポーツ人類学会で発表を実施した。
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