2007 Fiscal Year Annual Research Report
センサネットワークシステムにおけるQoSアウェアな低電力リソーススケジューリング
Project/Area Number |
19800053
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
原田 史子 Ritsumeikan University, 清報理工学部, 助教 (30454515)
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Keywords | QoSアウェア / 低電力リソーススケジューリング / センサネットワーク |
Research Abstract |
本研究では防災を目的としたセンサネットワークを対象として,各センサノード上で実行されるセンサ情報取得・通信などのタスクにCPU時間やメモリなどの計算リソースを割り当てる低消費エネルギーリソーススケジューリングを提案・開発することを目的とする. 本年度はその第一段階として,センサネットワークシステムを含む,CPUの電圧を動的に変更する機構を持つリアルタイムシステムに対して,QoSアウェアな低消費エネルギーなリソーススケジューリングを提案した.研究者は過去,全てのタスクの時間制約を守りつつQoSの公平性を保証するという制約のもとで、消費エネルギーの最大化とQoSの最良化をトレードオフできる静的なリソーススケジューリング手法を提案した。しかしながら防災を目的とするセンサネットワークの場合,センサノードの動作環境は著しく変化するため,タスクのQoS特性や重要度は変わり得,動的なスケジューリングが必要となる.そこで著しく変動する環境下を想定して,QoS特性が正確にわかっていない場合にも消費エネルギーの最大化とQoSの最良化をトレードオフできるリソーススケジューリング手法を提案した.提案手法はタスクの重要度やQoS特性が変化するたびに適当な初期値から最適なスケジューリングを探索することができる.また,タスクの重要度がタスクにより異なる場合も,タスクの重要度がすべて同じ場合と同様に最適なスケジューリング探索が可能である.タスクの重要度が同じ場合の提案手法のシミュレーション実験を行い,提案手法の正当性を検証した.
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