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2008 Fiscal Year Annual Research Report

軸索変性の分子機構の解明と神経保護法の開発

Research Project

Project/Area Number 19800066
Research InstitutionNational Center of Neurology and Psychiatry

Principal Investigator

冨樫 和也  National Center of Neurology and Psychiatry, 神経研究所疾病研究第五部, 外来研究員 (40450613)

Keywords神経変性疾患 / オートファジー
Research Abstract

近年、神経系におけるオートファジーは細胞内異常タンパクを除去することで細胞内を浄化し、正常な細胞機能維持に寄与することが示された。また、多くの神経変性疾患に対し、オートファジーの活性化による治療効果が期待されている。多くの臓器でオートファジーは栄養飢餓時に誘導されることが知られているが、神経系では飢餓状態でもほとんど誘導されず、どのように制御されているか不明である。本研究では神経系におけるオートファジーの分子機構を解明し、神経変性疾患の治療法の基盤を開発することを目的としている。そこで神経系のモデル細胞としてNeuro-2a細胞にオートファジーのマーカーであるEGFP-LC3を安定発現させ、オートファジー誘導の分子機構を解析した。この細胞では、オートファジーの誘導に一般的に行われる血清やアミノ酸の除去では誘導されなかった。そこで、培養液イオン組成の置換を試みた。すると、緩やかな細胞外pHの上昇(水素イオン濃度の低下)に伴ってオートファジーが顕著に誘導されることを見出した。そこで、RT-PCR法を用いてpH調節に関わる遺伝子群の発現解析を行った。すると、このモデル細胞では全身で普遍的に発現するNHE1と神経系特異的に発現するNHE5の発現が確認された。そこで、これら細胞膜に発現するNHE全てを欠損する細胞を用いてEGFP-LC3を安定発現する細胞株を作製し、同様の実験を行ったところ、NHE欠損細胞ではオートファジーが誘導されなかった。また、この細胞に前述2種のNHEを強制発現させると、オートファジーの誘導が観察された。このことから、NHEは細胞内pH調節を介して神経系におけるオートファジーの誘導に寄与していることが示唆された。今後、現在交配しているNHE5欠損マウスとGFP-LC3マウスの交配系を用いて神経系におけるオートファジー誘導機構の詳細な解析を進める予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2008

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 細胞外イオンによるオートファジーの制御2008

    • Author(s)
      冨樫和也, 荒木敏之
    • Organizer
      第31回日本分子生物学会年会・第81回日本生化学会大会 合同大会
    • Place of Presentation
      神戸ポートアイランド
    • Year and Date
      2008-12-10

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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