2007 Fiscal Year Annual Research Report
共鳴効果を応用したナノ徽粒子のマニピュレーション技術の開発
Project/Area Number |
19810012
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
庄司 暁 Osaka University, 大学院・工学研究科, 助教 (20437370)
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Keywords | 光ピンセット / ナノ材料 / ナノチューブ・フラーレン / 量子ドット / マイクロ・ナノデバイス |
Research Abstract |
ナノ粒子の光マニピュレーションを行うためのレーザートラッピング装置を構築した。ナノ粒子をマニピュレートするために、シングルモード固体レーザー(1064nm、532nm)、He-Neレーザー(633nm)の3波長をを光源として対物レンズに導入した。また、3軸ピエゾステージを備えた試料ステージを構築した。直径500nmのポリスチレン微粒子、直径40nm金ナノ粒子、多層カーボンナノチューブ等を試料に用いてレーザートラッピングの試行実験を行い、自作した装置の性能を確認した。さらに、本トラッピング装置にラマン分光の光学系を独自に導入し、レーザートラッピングしたナノ微粒子をラマン分光検出するシステムを構築した。検出器には液体窒素冷却CCD検出器を備えた分光器を用い、共焦点光学系によりレーザー光焦点内からのラマン散乱光だけをスペクトル検出できるようにした。装置の動作確認のため、レーザートラップ用の光源を同時にラマン散乱励起用として用いてポリスチレン微粒子、カーボンナノチューブをレーザートラップしながら、トラップした粒子からのラマンスペクトルを得た。ナノ粒子に加えられる光の放射圧と粒子の誘電関数との関係を理論的に解析するため、金および銀ナノ粒子、カーボンナノチューブの誘電分散を算出した。金、銀の金属ナノ粒子、多層カーボンナノチューブはドルーデ・ローレンツモデルから、単層カーボンナノチューブはタイトバインディングモデルを用いたエネルギーバンド構造から吸収スペクトルを理論的に算出し、クラマース・クローニッヒの関係から誘電率を算出した。
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