2007 Fiscal Year Annual Research Report
主語名詞句の統語的位置と認可に関する言語喪失研究からの検証
Project/Area Number |
19820003
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
上田 由紀子 Akita University, 教育文化学部, 准教授 (90447194)
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Keywords | 失文法 / WH移動 / A / A'特性 / 主語名詞句 / モダリティー / 人称制限 / 時制句(T) / 補文標識句(C) |
Research Abstract |
平成19年度は、言語喪失研究面では、主に英語話者と日本語話者の日英両言語における「失文法」の症例・研究に絞って、先行研究のまとめを行った(書籍/論文)。本研究の目的である主語名詞句の統語的位置の特定に関わるA/A'特性を「失文法」の現象から観る為にどのような文法現象を取り上げるべきかを検討し、英語話者においては、そのA'特性としてWH移動文に対する失文法現象を取り上げる事に結論づけた。平成20年度は、引き続き、WH移動文における失文法現象に焦点を当てその際の脳内の変化を日太語の「が」名詞句の表出と場合と比べ検討することを計画した。理論言語学研究の側面では、「日本語の主語名詞句の統語的位置が英語のそれとは異なり、A'特性を有する、A'位置にあり、その認可には、時制句主要部(T)というよりも補文標識句主要部(C)が関与している。」とする主張に対し、モダリティーと主語名詞句にかかる人称制限の現象からさらなる証拠づけを行った(「主文現象」を扱った国内ワークショップで研究発表を行い(旅費)、その一部を出版した。また、平成20年5月には、海外のワークショップでもこの成果を発表することが決まっている。) また、実証実験研究では、文献研究で検討したA'特性における脳内変化と主語名詞句の統語的位置関係について平成20年度9月より実験を開始するための実験デザインと環境整備をおこなった。(書籍/論文/コンピューター/プリンター/ICレコーダー/医学用電子辞書 また、井上和子氏(神田外語大学名誉教授)、及び、神田外語大学CLS研究員と定期的に研究会を開き、主語名詞句の統語的位置についての講演会(旅費/謝金)、研究発表、及び、ディズカッションを行った。
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Research Products
(3 results)